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京都教育大学へのお願い

全文 (記録用に一部校正)

関係者各位

前略

お忙しい中、誠に申し訳ございません。

国内外の精神科医療について調べています。
その結果から、いくつかのお願いがあって、メールさせていただきます。

できましたら関係各部署に転送してください。


現在、「心の健康 政策構想実現会議」などの組織も立ち上がり、日本でも精神医療の推進がはかられております。

その特徴として、「精神疾患の早期介入」や「アウトリーチ」・「連携」などが挙げられ、臨床心理士や精神保健福祉士が今まで以上に大きく精神医療にかかわっていくことになりますが、一方で日本がモデルとするオーストラリアをはじめ、イギリス、アメリカでは、ご承知のように数年前から大きな問題が起こっています。

すでに「薬害オンブズバースン会議」などでも何度も取り上げていますが、抗精神病薬の売り上げが上位を占める製薬企業による違法/過剰なビジネス戦略が引き起こす数々の犯罪です。

薬の効果を水増しし、有害な副作用データは隠ぺいする、精神科教科書を自社薬剤販売に都合の良いように製薬企業がゴーストライトする、御用学者を使って薬の販売に都合の良い研究データを提出させる・・・
ビーダーマン医師などは少し日本でも報道されましたから、ご存知の方も多いかと思います。

Charles Grassley 議員らの調査からそうした製薬企業の犯罪がここ数年次々と明るみに出て、去年製薬企業がアメリカ政府に支払った罰金・和解金の額は史上空前のものとなり、製薬企業がデータを持ちながら隠していた精神科薬剤の有害な副作用も徐々に明らかにされるようになり、薬害患者からの訴訟も連日のように起きていることをニューヨークタイムズ紙(簡単な登録が必要です 当ブログ拙訳)などのメジャーメディアも報じるところです。

また、オーストラリアの「早期介入」につきましては、それを唱えるマクゴーリらの行った研究は「世界の度肝を抜いた人体実験 (2006年)とタイム誌 (拙訳) が報じ、その後も彼の研究データのねつ造や政治家・製薬企業との癒着、子供に対する電気ショック治療の増加、幼児への向精神薬の投与などが次々と報じられております。

しかし一方で、今回の福島原発事故でも明らかになりましたように、製薬企業をメインスポンサーとし報道統制の行われる日本のマスコミはそうしたことを報じることなく、「多剤大量処方が日本のお家芸」と揶揄される中で、精神科医・精神保健福祉士・臨床心理士など、多くの精神医療従事者が事実を知らされないまま、一部「御用学者」と呼ばれる人たちの言葉を鵜呑みにし、「早期介入」を無批判に受け入れていしまっているのは、非常に問題のあるところです。

その一例として、御校、学校教育専攻 学校教育専修 卒業生の修士論文に、このようなものまであります。
「精神疾患に関する教師の理解と相談リソースの利用一早期介入と支援に向けた取り組みのために一中山愛美(2009年)」と題されたこの論文には、あたかもそうした早期介入を妥当なものと受け入れ、修士学生が書いたものとはいえ、無知から生じたと思われる事実誤認が多々あり、本来の教育、あるいは臨床心理士に期待されることとは全く逆の大きな危険性をはらんだ状況を生む可能性を持っています。

すでにこの論文に取り上げられた三重県津市ようなシステム導入の検討を進めているいくつかの自治体もありますが、「うつ病や発達障害、統合失調症などの誤診率は90パーセント以上」とされるにもかかわらず、患者の「こころ」や「背景」にはあえて目を向けず、その症状だけに対処する薬物治療を中心とするのが今の精神科医療であることの認識が無く、医療における早期介入をこのようにあまりに無批判に受け入れてしまうと、本来治療の必要もない子供や若者に学校が精神科受診を勧めるだけの場となり、薬物以外の治療の手助けを期待されているはずの臨床心理士などが、その役割すら放棄してしまうことになります。

この中山さんの論文は、要約すれば「学校では子供の精神疾患が増えているのに対処しきれていない。早くに介入しておけば重症化しなかった。教師・生徒・家族への啓蒙が必要だ」になろうかと思います。

まず「精神疾患が増えている」ですが、実際には「閾値が下げられた、社会・学校のニーズからスペクトラムの幅が狭められた、製薬企業のメディア戦略によって精神科受診が増えた、それによって誤診と診断数が増えた・・・などなど」を指摘する学者も、実際には中山論文作成以前から多く存在していました。

例えば薬害オンブズバースン会議のホームページでも2007年には「精神医療ユーザー拡大化と薬との葛藤」として取り上げられ、日本の精神科医らも診断の拠り所とするDSM-Ⅳの編集委員会議長を務めた Allen Frances 氏は、ADDを一例にとり、増えた理由として自らのブログに12の項目を推察されていますが、"there is no precise way to determine what should be the true rate of ADD" 「実際の正確な割合はわからない」とし、"The heaviest contributor by far is almost surely the clever, ubiquitous, and enormously expensive drug marketing campaign. "、「製薬企業による大金を使った巧妙なマーケティング・キャンペーンが一番の理由である」との指摘にも見られるものです。

次に、「早くに介入しておけば重症化しなかった」に根拠はあるのか。
中山さんの引用には、「近年の研究では、精神疾患患者の 50%が 15歳までに何らかの精神科的診断基準を満たしているという報告 (Kim Cohen J et a1.2003)」とあります。 これも実際の 原文abstractでは、"Among adult cases defined via the Diagnostic Interview Schedule, 73.9% had received a diagnosis before 18 years of age and 50.0% before 15 years of age."とあり、「基準を満たしている」のではなく、「had received a diagnosis= 15歳までに診断されていた」のであり、"Among cases receiving intensive mental health services, 77.9% received a diagnosis before 18 years of age and 60.3% before 15 years of age. " 「集中的にメンタルヘルスサービスを受ける患者では、18歳以前に77.9%、15歳以前に60.3%が(何らかの精神疾患と)診断されていた」。つまり、「何らかの精神科的診断基準を満たしている、早期に診断できるのに介入がなかったから(診断がなかったから)大人になっても精神疾患がある」ではなく、実際そのように「診断された=received a diagnosis」のです。

なぜか表現に巧妙なスピンがかけられています。

つまり「診断されていた」では、早期に診断され治療を受けながらも治っておらず、成人後も治療もしくはメンタルヘルスサービスを受けていることも推察されます。しかも重症化しないのであれば、なぜメンタルヘルスサービスを受けている群の方が15歳までに診断されていた割合が高いのか。診断を受けたほうが重症化しているのではないか・・・。そうした推察もできるでしょう。

おそらく中山さん自身は実際には原文にあたらず、米国ジプレキサ裁判で明らかにされた製薬企業の内部資料(名のある大学の研究者にプロモーションを行わせる。患者・家族会から政府に圧力をかけさせる。教育機関を使った洗脳などなど)からもわかるように、製薬企業の神輿に担がれた権威筋の言うがままに書かれたのかもしれません。

さらにKim Cohen らのこの論文アブストラクトには最後のところに"For all adult disorders, 25% to 60% of cases had a history of conduct and/or oppositional defiant disorder. " 「障害のある成人の25% ~ 60%に「反抗的及び/あるいは敵対的行為障害」歴があった」ともあり、反抗的で不良っぽい子供に手を焼く学校、あるいは家族や地域社会が、主観に基づく精神疾患/障害の診断を都合良く利用し、「反抗的態度/行為障害」という診断を下して精神科薬剤を投与した結果、その副作用として大人になっても何らかの精神障害がある、あるいは慢性化・重症化している可能性もあります。事実、米国の少年院では入所者のほとんどが精神科薬を処方されていることが問題化しており、看守に暴行を働いた入所者が強制的に投薬を受けた薬物の影響下にあったことが裁判で認められ、無罪になったケースも報告されています。

精神科薬剤を使った「厄介者の排除」については、こうした精神医療の問題を深く憂慮し、メールやファックス、インターネットを使った無償のセカンド・オピニオンに寄せられた症例が1万件を超える精神科医、笠医師のこういう見方もあります。

「出生前診断で男女の生み分けが進み、障害児の抹殺が行われる。就学時検診で、普通学級、特殊学級、特殊学校への振り分けが強制される。思春期に、スクールカウンセラーによってメンタルヘルスをチェックされ、あやしいと見なされれば、精神科医の早期介入を受ける。大学でも同様の検診網は進んでいるし、「病名」がつけばやんわりと淘汰される。そして企業に巣食う産業医は、異質な会社員をあぶり出し、メンタルヘルスの名の下に巧妙にやめさせるのが主要な仕事となっている。これは、優秀な「種」を保存しようとしたナチスの優生思想そのものであり、社会の多様さこそ、健全なもの・・とする当たり前の思想を、真っ向から踏みにじるものである」


精神科治療を受けることで重症化する例は、笠医師の「セカンドオピニオン」のみならず、インターネットにあふれる被害者(サバイバー)の声がいくらでも見つかりますが、研究論文としてまとめられたものも数多く存在します。そのうちのいくつかを記しておきます。

●『退院一年後』Schooler, N. American Journal of Psychiatry 123 (1967): 986-995.
概略:入院時に神経遮断薬による治療を受けた患者と、プラセボのみを服用させた患者合計299人の1年後転帰を調査。米国立精神保健研究所が初めて実施したこの長期研究では、プラセボ投与を受けた患者群のほうが「3種類の活性フェノチアジンのうちのいずれかを服用した患者よりも再入院率が低かった」ことが判明。

●『2つの5年追跡調査の比較』Bockoven, J. American Journal of Psychiatry 132 (1975): 796-801.
概略:ボストンの精神科医、Sanbourne Bockoven と Harry Solomon による薬物治療が始まる前と、始まった後の時代での再発率の比較研究において、薬物治療が始まる前の時代ほうが再発率が低かったことが判明。1947年にボストン精神病院で治療を受けた患者の47%が退院5年後時点において再発がなく、76%は追跡調査期間終了時に地域での社会生活がうまく行われていた。対照的に1967年にボストン・コミュニティー・ヘルス・センターにおいて薬物治療を受けた患者のうち、その後5年間再発がなかったのは31%で、1947年の患者集団よりも全体としては福祉などへの"社会的依存度"は、はるかに高かった。
また、1940年代と1950年代のはじめのニューヨーク精神病院での再発率をレビューした他の研究者らも同様の報告をしており、退院した統合失調症患者のおおよそ50%は追跡調査期間中も長期にわたり継続して良い状態を保ち、これは神経遮断薬を使った患者の転帰よりも顕著に優れていると報告。(Nathaniel Lehrman の"A state hospital population five years after admission: a yardstick for evaluative comparison of follow-up studies," Psychiatric Quarterly, 34 (1960), 658-681 および H.L. Rachlin による"Follow-up study of 317 patients discharged from Hillside Hospital in 1950," Journal of Hillside Hospital 5 (1956), 17-40 参照のこと)

●『薬物を使わない急性統合失調症の治療』Carpenter, W. American Journal of Psychiatry 134 (1977): 14-20.
概略:1977年に米国立精神保健研究所が行った研究。心理学敵、社会学的サポートを提供する病院の実験プログラムに参加した49人の統合失調症患者を、薬物治療を受ける集団と受けない集団とに無作為に割り付け。退院1年後の再発は、非投薬集団ではわずかに35%であったのに対し、投薬治療を受けた集団では45%であった。また、うつ、感情の鈍化、緩慢な動作に苦しむ患者も投薬治療を受けた集団に多くみられた。

●『薬物を必要としない、もしくは禁忌とする統合失調症患者は存在するか』Rappaport, M. International Pharmacopsychiatry 13 (1978):100-111.
概略:カリフォルニア大学のMaurice Rappaport らが1978年に行った研究。アグニュー州立病院に統合失調症で入院する若年男性患者80人を薬物治療を受ける群と受けない群に無作為に割り付け。退院3年後に再発したのは薬物治療を受けなかった群ではわずかに27%であったのに対し、薬物治療を受けた群では62%であった。中でも注目すべきは、入院中に薬物治療を受けず、退院後も受けなかった患者24人のうち、その後に再発したのはわずか2人であった。研究終了時、この投薬治療を受けなかった患者24人は薬物治療を受けた患者よりも著しく高い機能が見られた。

●『抗精神病薬による維持療法』 Cole, J. American Journal of Psychiatry 132 (1977): 32-6.
概略:米国国立精神保健研究所精神薬理学サービス・センターの元所長、ジョナサン・コールが1977年に行った研究。抗精神病薬が無数の問題の原因であることを考えると「抗精神病薬による維持療法を受ける外来患者全員が、薬剤を使わないという適切な試みをためすベネフィットを与えられてしかるべきであった」と結論。彼が論文につけたタイトルは「悪いのは病気よりもその治療なのか?(Is the Cure Worse than the Disease?)」

●『再発性重症うつ病』‐ Van Scheyen, J. Psychiatry, Neurologia, Neurochirugia 76 (1973):93-112.
概略:オランダ人研究者、J.D. Van Scheyen は、文献レビューと独自の調査研究。「長期計画的抗うつ剤投薬は、ECT治療のあるなしにかかわらず、重症うつ病の再発に矛盾した効果を及ぼしている。言いかえれば、この治療的手段は再発率の増加と、サイクル耐久性の減少に関連する」と結論。同様に抗うつ薬がこの病気の慢性化を引き起こしているとする観察は、他の精神科医の意見にもみられるもの。

●『抑鬱症状のフォローアップ調査』‐ Shea, M. Archives of General Psychiatry 49 (1992):782-87.
概略:NIMH が行った18ヶ月の種類の異なる4タイプの治療法(2タイプの心理療法、抗うつ薬、プラセボ)の比較研究。病初で抗うつ薬治療を受けた患者群の予後が最も悪かったことが研究終了時に判明。

●『抗うつ薬や抗不安薬は気分障害の慢性化を助長するか?』‐ Fava, G. Psychotherapy and Psychosomatics 61 (1994):125-31.
概略:「向精神薬が、少なくともいくつかのケースにおいては、治療対象であるはずの病気の進行を実際は悪化させている可能性があることを議論し、その研究に取りかかるべき時期に来ている」と、ファヴァはこの論文に記す。

●『抗うつ薬ならびに浪費的専門家によるうつ症状と増感の抑制』‐Fava, G. Psychotherapy and Psychosomatics 64 (1995):57-61.
概略:抗うつ薬が短期的にはベネフィットをもたらしうるが、長期的には患者のうつに対する脆弱性を増加させ、うつ病を悪化させる。

●『抗うつ薬の長期使用は抑うつになりうるか』‐El-Mallakh, R. Journal of Clinical Psychiatry 60 (1999):263.
概略:「長期の抗うつ薬使用は抑うつになる可能性がある. . . 抗うつ薬はニューロンのシナプス配線に変更を起こしている可能性があるが、(これは)抗うつ薬を効果のないものにするだけでなく、難治性うつ状態の常在化を引き起こす」とある。

●『大うつ病初回エピソードからの不完全な回復は慢性的経過をたどることへの始まりなのか』‐Judd, L. American Journal of Psychiatry 157 (2000):1501-4
概略:薬剤治療を受ける単極性うつ病患者の3分の2は、抗うつ剤による初期治療に全く反応しないか、ごく部分的にしか反応せず、長期的な経過も良くない。NIMHからの助成金で行われたこの研究では「残存閾値下抑鬱症状を呈する大うつ病エピソードの消失は、それが初回エピソードであっても、のちに重症化して再発を起こし、慢性的経過をたどることになる第一歩であるように思える」と報告。

●『抗うつ薬による治療の公衆衛生への影響』‐ Patten, S. Population Health Metrics 2 (2004):9-16
概略:9,508人のうつ病患者を対象にカナダで行われた研究。うつ状態にあった期間が、投薬を受けた患者では年平均19週間であったのに対し、薬剤を服用しない患者は11週間であった。この研究結果から、「抗うつ薬による治療は、気分障害の長期経過を悪化させる可能性がある」としたジョバンニ・ファヴァの仮説が裏付けられたと結論。


また中山さんの論文には、「統合失調症などの前駆症状とも呼べる幻覚や妄想などの症状 (PLEs; psychotic like experiences)は 10代前半にも認められ、問題行動との関連性が指摘されている(西田, 2007)」とされていますが、西田らの言うPLEsは非常に科学的根拠に乏しいことがその倫理的問題を含めて『「統合失調症の予防的介入に関する倫理的問題」-山崎真也』に詳しく解説されているとおりです。 また、PLEsのような前駆器症状が認められた症例のうち、実際発症に至るのはそのうちほんの数パーセントでしかない」ことは、専門家が集う米国統合失調症フォーラム(10人に一人以下という意見が大勢)でも指摘され、前述DSM-Ⅳの編集委員会議長も、この西田らが支持するマクゴーリの予防的早期介入に対し、「早期介入は90パーセント以上の偽陽性率でるにもかかわらず、精神疾患のレッテルを張られることによるスティグマと、処方される非常に強い抗精神病薬による健康被害を子供たちにもたらし、益となるよりもはるかに害をなすものである」と強い警鐘を鳴らしていらっしゃいます。

また、笠医師は、この西田らの「早期介入プロジェクト」を、その原発推進と同様の産官学癒着構造に例えて「早期介入狂信カルト」と評され、「カルトの念仏」、「何が、DUPじゃ・・特に、15歳以前の子供に診断を付け、抗精神病薬を処方するのは、無能精神科医集団には、禁忌と言っても良い」「早期介入・・胡散臭い空気を読もう 診断も治療も、幼稚園のままごとレベル」「出たぁ、出ました・・まぬけセンター・・早期介入予後不良「思春期こころの外来」みたいなもんをやって、子供を集め、統合失調症の「前駆症状」を追いかけている。前駆期が短いと、予後が良くなる・・というのも迷信。お前らの腕じゃ、どっちみち同じじゃ。統失なら、前駆期の多少は無関係・・。テキトーな話をでっち上げるのも、東電と一緒じゃ!」「しつこくしつこく早期介入批判」「お尋ねモノの秘密結社 誤診を垂れ流す有名ブラック医者たち。全精連、やどかり、偽装倒産の全家連の残党ども・・松沢、東大、慶応・・旧梅が丘の市川、ラスプーチン大野裕・・静岡まぬけセンター、浅井、成田日赤・・もちろん、西田が居る・・」など、大きな危機感・警戒感を持って厳しく批判されております。

中山さんは三重県で行われた西田らの「平成 20年厚生労働省ここの科学研究事業」も引用されていますが、笠医師のもとにはこの研究が行われた「こころのセンター」などを受診し誤診された子供の親からも相談があり、笠医師の指導のもと減薬→断薬、現在は元気に回復されたとの報告が親から届いているとの報告もあります。

中山さんの論文は、このようにスピンされた御用学者らの引用を多用し、その論文だけを根拠に、あたかも早期介入は精神疾患/障害を予防あるいは軽症化すると事実のように書かれていますが、実際にはこのように反証・反論の多い分野であり、卒論作成時点以前においてですら、すでにタイム誌が「世界の度肝を抜いた精神科医療の早期介入実験」と報じ、医学論文を検索すれば早期介入の倫理性を問う論文がいくつも見つかったはずのものであり、早期介入をテーマとするなら、一方でその問題点を多少なりとも論考する必要があったでしょう。

その意味においては、私はこれを書いた学生のみならず、指導教官(本間友巳、花田里欧子両氏)にも責任の一端があるように思います。
学生が引用する論文内容の評価、方向性、また学校教育の一つとしてふさわしい研究内容かどうかの評価は当然行われたでしょうに。

笠医師の「セカンドオピニオン」では、統合失調症の誤診率92.3% (この数字はDSM-?の編集委員会議長 Allen Frances 氏 の予想とほぼ同じ)、うつ病99%、そして「多剤大量処方は日本のお家芸」といわれる精神医療の世界に、スクールカウンセラー、ソーシャルワーカーそして学校の先生が、実際には受診すら必要ではなかった子供や若者を率先して大量に送り込み、結果多くの子供たちに無益な治療を施す可能性を広げることにもなりかねないことをこの学生は認識しておらず、それに関する指導もなかったことは非常に悔やまれるものです。

「教師に精神疾患(病名・症状)の理解が乏しい。啓蒙が必要だ」ともこの論文は訴えていますが、その定義を決めたDSM-?の編集委員会議長 Allen Frances 氏は、“there is no definition of a mental disorder. It’s bullshit. I mean, you just can’t define it.”「(各種)精神障害の定義など存在しない。そんなものはクソだ。精神障害の定義などできないということだ”と一刀両断にしています。ビジネス戦略にまんまと乗せられ、気付けば教師が製薬企業の最前線営業マンになっていたというのではなく、教育者が一番に理解すべきはこの点ではないでしょうか。

中山論文では「相談リソースの利用」などともいわれておりますが、児童相談書にしても施設にしても、措置されている多くの子供達や実親達が向精神薬の薬漬けになっている事実を認識していません。

アメリカでもイギリスでもオーストラリアでも、そうした施設・里親の子供が向精神薬の薬漬けにされていることは、すでに多くのメディアの報じるところです。(もちろん中山論文が作成される以前からありました)

確かに精神科などの医療介入が功を奏する稀なケースもあるのでしょうが、本来学校は教育をもって「生きることを支援する場」であるはずです。その学校という場が、生きずらい特性を備えた子供や若者をあぶり出し、「精神疾患」の名のもとに葬り去る場となる可能性を、この修士論文は無視しています。

隔離収容、薬漬け、虐待という基本的問題も未処理である精神医療界に、学校が率先して子供を送り込むことが社会に与えるインパクトを熟慮してください。

「こころ」をエネルギーに例えるならば、産官学業報が推進し、日本を崩壊の一歩手前にまで導いた原子力のような精神科薬剤ではなく、真剣に人の心に向き合う自然・再生エネルギーこそが必要です。

その自然・再生エネルギーを担うのは、家庭・教育者・臨床心理士であろうと考えています。

しかし一方で世界の臨床心理士との比較において、日本の臨床心理士は「中途半端で心理療法もでききず、できるのは評価(アセスメント)と傾聴のみ」との批判もあります。

教育大学においては、こうした中山論文に見られるような製薬企業の神輿にかつがれた日本の精神医学界に迎合することなく、こころの「自然・再生エネルギー」となる教育者、相談者の育成に努めてくださいますよう、心からお願い申し上げます。

2011年7月1日



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