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「英国式アウトリーチに学ぶ」に学ぶ、英国式保安処分

「英国式アウトリーチに学ぶ」に学ぶ、英国式保安処分

厚生労働省の資料にもあるように、建前上は社会的入院を減らして精神障害者を地域で支援する医療体制の構築が謳われるアウトリーチ。
精神病院の病床削減との引き換えだろうが、そこにしゃしゃり出たのが、90パーセント以上の誤診・誤処方偽陽性率を誇りながら、決して自らの愚行を顧みない「精神科早期介入」。

この早期介入の『高濃度汚染地域』である三重県、その「三重県立こころの医療センター」の広報誌に「英国式アウトリーチに学ぶ」というのがあり、1、受診前の相談でアウトリーチ 2、学校にアウトリーチ 3、受診につなげてアウトリーチ (PSW 中山愛美) と謳われ、強制介入のような文句が並ぶ。

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一方、世界精神医療ユーザーサバイバーネットワーク(WNUSP)理事の山本眞理さんによると・・・

「私たち「精神病」者にとってはいわゆるソーシャルワーカーやましてや精神保健福祉士は何も知らない、まったく無知、一体なんで彼らに相談支援をさせられるかという思いでいっぱいです。

私たち障害者団体は彼らワーカーの後始末に奔走しています。

なんせ彼らの専門課程のカリキュラムには、生活保護や障害年金の実務については一切ない、ちょっと資料を確認すればいいことでも有資格者は答えられません。そして実習先には介護支援事業所も、障害者団体も指定されていません。

さらに本人を取り囲んで実質さまざま強制します。 

最近あった相談の例では、退院の条件として毎日ヘルパーを入れることといわれてつらくてたまらないという話でした。各地で支給量が足りないという声が多いのに、嫌だという人にはこういう押し付けがされています。

必要なのは相談支援ではなくて、アドボケイトです。」


その山本さんのホームページには、「イギリスの保安処分制度の実態」と題された一文がある。
そこに記された事実は「三重県立こころの医療センター」の広報誌にあるようなオイシイ話では決してない。

----- (以下、転載) -----

「心神喪失者等医療観察法案」が今国会で審議されています。この法案について賛成の立場から発言している山上皓東京医科歯科大学教授は、欧米の保安処分制度を高く評価し、その宣伝に努めています。しかしながら、たとえばイギリスの保安病棟の実態あるいはそのシステムが取り返しのつかないほどの人権侵害を引き起こしていることを、ちょうど今イギリスのインデペンデント紙がキャンペーンを行っています。

不定期拘禁の実態
インデペンデント紙「たとえ回復しても出口のない高度保安病棟」(6月16日付)では3つの高度保安処分病院(ブロードモアなど)には、すでにそこにいる必要がないと判断されている患者が、行き場がないため400人待機リストに載せられたまま拘禁され続けていることを暴露しています。権利擁護のための審査機関もその審査そのものが間に合わずに迅速な審査すら行われていない実態が暴露されています。

 またひとつのケーススタディとしてすでに22年間ブロードモアに拘禁されている女性作家の例も挙げられています(インデペンデント紙「高度保安病棟 ジャネットは22年間入れられている。狂っていると認めない限り彼女は釈放されない」6月16日付)。彼女は殺人事件をおこしたわけでもなく、菜切り包丁で精神科医のおしりを刺したというだけで22年間拘禁されています。

 彼女の行為で一般の刑事手続きで実刑判決を受けたとしてもこれほど長期間の終身刑並の拘禁はされません。彼女は自分が危険な精神障害者であると認めず内務省の管理下で生活することを拒否しているため釈放されないのです。そもそも今日の基準であれば彼女は高度保安病棟に送られることすらなかっただろうと専門家は語っています。ジャネットと交流している方の意見によれば、これは単にひとつの例でしかありません。今回の法案が成立すれば、こうした無期限の拘禁が生じていくことは明白です。

 いったん特別な施設を作ると、一般の精神病院が許容力を失いすぐさまその施設は満杯となって、どんどん増設せざるをえなくなります。たとえ今回の法案が成立しても精神障害者の事件はおき続けますし、そうしたときまたもや対象者の拡大の声があがることは確かです。イギリスでは一人当たり年間2600万円以上もの費用を使い、日本より少なくとも法的にはましな人権救済システムを用意されていても、上記のような実態です。今回の法案が「社会復帰」を目的と称していても、現実には受け入れ場がなくなり、特別な施設に拘禁され続ける実態を生み出すこともこの記事で明らかになっています。

対象者の拡大 恐怖に支配されていく精神医療
 さらに最近イギリス政府が発表した精神保健法「改正」の草案によると、なんら犯罪にあたる行為をしていない患者でも高度保安病院に収容できるようになり、また治療可能性のない人格障害者であっても収容できるようできることになります(資料「精神病者は法律を破る前に収容される」参照)。

今回の特別立法や「処遇困難者病棟」あるいは何らかの特別病棟の新設によって、「精神病院の開放化がすすむ」あるいは「地域精神医療が促進する」「精神医療が本来の医療に専念できる」などという、宣伝あるいは意図的誤解が日精協を中心になされておりますが、このインデペンデントの記事(掲載資料末「恐怖製作所」参照)あるいはオックスフォードの教科書によれば、むしろ保安処分の存在するがゆえに、精神科医はじめソーシャルワーカなどなどすべてのサービス提供者側に対して、「犯罪の危険の予測とその防止」の任務が押し付けられ、訴えられるというおびえゆえに、強制力の行使が行われるという実態が明らかになっています。

インデペンデント紙でもオックスフォード教科書でも「犯罪の予測と防止」というできないことを要求される精神科医の困惑というか苦悩が語られていますが、今回の特別立法を許せば、こうしたことは日本でもおきてきます。もちろん今での措置解除に関しての「おびえ」は精神科医にあるでしょうが、それをどこかに判断してもらう体制を求めることでかえって、精神医療全体が社会防衛的治安の道具にされてしまうと私は考えます。

今回の特別立法を許せば、保安処分制度は一人歩きし、その対象者は拡大され、どうしようもない人権侵害状況を生み出すことは、イギリスの状況を見れば明らかです。

----- (転載おわり) -----

>システムが取り返しのつかないほどの人権侵害を引き起こしている
>なんら犯罪にあたる行為をしていない患者でも高度保安病院に収容できる
>精神病者は法律を破る前に収容される

ここで思い出すのは、何度か取り上げた前述の「三重県立こころの医療センター ユース・メンタルサポートセンターMIE」の PSW 中山愛美 が早期介入の根拠として引用したKim Cohen J et a1.2003 という論文。

Conclusions: Most adult disorders should be reframed as extensions of juvenile disorders. In particular, juvenile conduct disorder is a priority prevention target for reducing psychiatric disorder in the adult population.
「結論:成人期(精神)疾患のほとんどは、若年期疾患の延長にあると見直されるべきである。特に若年期の行為障害は、成人人口の精神疾患を減らすための予防優先対象である。」

「行為障害=conduct disorder」とは、「行為障害の少年は『非行少年(犯罪少年・触法少年・虞犯少年)』と言われることが多く、反抗挑戦性障害の少年は、危険な犯罪性は殆どないが学級崩壊や授業の混乱を引き起こす『問題児』と言われることが多い」とされ、まさに英国式保安処分の早期介入。

前述の「イギリスの保安処分制度の実態」には、最後にこのようにある。

「山上皓の以下の研究報告書は公表されています。
厚生労働省資料室か国会図書館で読めます。

平成13年度「精神障害者の自傷他害行為への対応とその防止に関する医療体制等の整備に関する研究」
主任研究者 山上 皓
分担研究社 筧 淳夫 山上皓 加藤久雄

明確に「専門的司法精神医療システム構築」という言葉で保安処分制度新設を主張し、欧米のシステムの内容とその利点を宣伝していく必要を述べています。

分担研究の内容は「自傷他害行為を示す精神障害者の治療環境整備のあり方についての研究 」(主に施設面 国内の国立肥前と松沢およびイギリスの施設視察、施設計画のための指針モデルプラン)、「自傷他害行為を示す精神障害者に対する治療活動の実態とその改善策についての研究」(触法精神障害者処遇実務研究会2回群馬と福岡イギリスの視察。ちなみにこの分担研究には町野朔教授も入っています。川本哲郎教授は報告者として参加)。「精神障害者の治療環境の改善に必要な法整備についての研究」(内外の研究者を呼び6回の医事刑法研究会を開催、外国からはイギリスのガン教授、ドイツのラトケ教授、ネドピル教授いずれも司法精神科医)。」


『松沢』

早期介入を唱え、西田淳志らとともに三重県を「早期介入高濃度汚染地域」にしたのが岡崎祐士。

松沢病院の院長である。

統合失調症の誤診乱発も、単にcamouflageに過ぎないのかもしれない。

一体何を企んでいるのやら・・・。

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時に医療従事者の無知も凶器である。
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