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精神医療が医療であるために

An Evidence-based Mandate for A New Standard of Care

Harrow + Wunderink + Open Dialogue = An Evidence-based Mandate for A New Standard of Care
ハーロウ + ウンダーリンク + オープン・ダイアログ = EBM(科学的根拠に基づく医療)の求める精神医療の新基準
Robert Whitaker
ロバート・ウィタカー
July 17, 2013

オランダ人研究者、レックス・ウンダーリンクの新しい研究は、正しいことを行い、患者に最善を尽くしたいという思いがあるなら、抗精神病薬使用のプロトコルを変更する必要があることを精神医学が認める時に来ていることを示している。今の基準では、現実的には精神障害と診断されると全員が継続的な抗精神病薬を服用することになるが、これは明らかに長期的な機能回復の機会を減らすものである。

このウンダーリンクの研究は、まさにそれがランダム化デザインされたものであるがゆえ、大きな説得力を持ってマーチン・ハーロウの長期転帰に関する研究を補完するものである。加えて北部フィンランドのオープン・ダイアログを実践する医師らの報告する結果は、もし精神医学が主にハーロウやウンダーリンクの研究結果に基づいて抗精神病薬使用のプロトコルを修正するなら何が可能になるかについて、データに基づいた判断を提供している。

これら3つの研究がしっくり一体となり、処方基準を変更するエビデンスに基づく説得力のあるの根拠がいかに形成されるかを述べてみよう。

イリノイ大学医学部の心理学者であるマーチン・ハーロウは、統合失調症もしくは軽度精神病のいずれかに診断された145人を15年間フォローアップしたプロスペクティブな自然的研究。患者全員が最初に抗精神病薬による治療を受ており、その後一定の間隔で患者の具合を評価、抗精神病薬の使用を追跡調査した。ハーロウの数多い発見の中に、統合失調症患者に関して以下の3つの重要な結果がある。

•15年の終わりに、抗精神病薬の服用を止めた統合失調症患者の回復率が40%であったのに対し、抗精神病薬を服用していた患者では5%であった。ハーロウの回復の定義には、機能的要素 (就労しているか、まともな社会生活が営まれているかなど) が含まれ、この機能的要素が、服用を中止した群のほうで回復率が高かった主な理由であった。抗精神病薬を服用していた患者が臨床的には症状の寛解を経験していた可能性はあるものの、社会の中ではうまく機能できていなかった。
•2群 (抗精神病薬を服用していた統合失調症患者と、していなかった統合失調症患者) の転帰の相違は、2年と5年の追跡アセスメントの間に生じていた。2年のアセスメントでは、転帰にさほど目立った違いは認められなかった。
•服薬を中断した患者がいったん安定すると、その後の再発率は非常に低かった。10年、15年の両追跡では、抗精神病薬の服用を中止した患者のほうが、服薬している患者よりも精神病症状を経験することがはるかに少なかった。
20年の結果を発表したのち、ハーロウは明白な問題を提起した。抗精神病薬は長期転帰を悪化させるのか? ハーロウの結論は、少なくとも統合失調症患者の中には抗精神病薬の服用なく長期にわたって良好な状態を保つことのできる患者がおり、薬剤使用のプロトコルはその可能性を認める必要があることは明らかであるであった。

ハーロウの研究は、統合失調症患者に対する現在の医療基準に明らかな異議を唱えた。しかし、一般的な常識や処方基準の擁護に熱心な側は、彼のこうした発見をはねつけた。「彼の研究は自然的研究であり、無作為研究ではない。故に、より良好な転帰をもたらしたとされる自発的に服薬を中止した患者には、もともとそういう特質があった可能性がある。結果の相違は抗精神病薬がもたらした何らの「害」によるものではない。」

さて、私の個人的な考えでは、ハーロウの発見はこのように片づけられることはできない。なぜならば、彼の研究の患者サブセットすべてにおいて、抗精神病薬を中止した患者の転帰が (全般的に) 著しく優れていたからである。もし仮に薬が本当に有益なものであったなら、このような転帰になるはずがない。しかしもしも薬が長期にわたる転帰を実際には悪化させていたとすれば、この結果はまさに予想されたものである。それでも現行の処方習慣を擁護する人たちにとっては、この研究が無作為化ではなかったことが知的な逃げ道となった。無作為化は根拠に基づいた医療の黄金律であり、ハーロウの研究結果はこうして片づけられたかもしれない。

そこにウンダーリンクが精神医学にもたらしたのは長期転帰の無作為研究である。精神病の初回発症成人患者を対象にした彼の研究では・・・・(つづく)

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テーマ : 統合失調症
ジャンル : 心と身体

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