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薬物離脱症候群

抗うつ薬をはじめ、ほとんどの抗精神病薬には、薬をやめることによって起こる「薬物離脱症状」があり、そうした症状に苦しむ患者が、十分な説明が無かったとして製薬企業や医師を訴え、また精神科の診断基準となるDSM(精神疾患・診断統計マニュアル)の次期バージョンに、「薬物離脱症候群」を入れることを求める運動が起こっている欧米。

「奇妙な行動」から「激しい暴力性」にいたるまで、その離脱症状は千差万別。徐々に慎重に薬を減らし、止めることができても、ある日突然フラッシュバックが起きることもよく知られた事実。

そんな中、イギリスで、パーキンソン病薬(鮮明な悪夢をコントロールする薬)と2種類の抗うつ剤(薬剤名は不明)を止めた夫が、寝ぼけて妻を絞殺するという痛ましい事件が起きた。

‐‐‐‐‐
テレグラフ社.uk 2009年 11月19日
http://www.telegraph.co.uk/news/uknews/crime/6599582/Grandfather-killed-wife-in-dream-after-coming-off-anti-nightmare-drugs.html

Brian Thomas, 59, strangled his wife Christine, 57, while they were on holiday in their camper van in Wales.
夫ブライアン・トーマス(59歳)は、妻クリスティーヌさん(57歳)とキャンピングカーでウエールズ地方を旅行中、クリスティーヌさんの首を絞めて殺害。

Two months before their holiday in July last year, Mr Thomas decided to stop taking three separate drugs, including one to control his vivid dreams, said Elwen Evans, QC, defending.
被告側王室顧問弁護士エルウィン・エバンス氏によると、夫のブライアンは去年6月に二人が旅行に出る2か月前、3種類の薬の服用を中止、そのうち1種類は非常に現実的な夢をコントロールする薬であったと言う。

"He did this because they were sleeping together – they were intimate together – in a way they weren't when they were in their separate bedrooms at home," she said.
「夫が行為に及んだ時、二人は一緒に寝ていた - つまり仲良く- 家にいるときのように二人が別々の寝室で寝ているという状況ではなかったのです。」

Dr Paul Skett, an expert in prescription drugs, said Mr Thomas would have experienced nightmares after coming off the drugs, two antidepressants, and one to control both Parkinson's Disease related hand tremors and nightmares.
処方薬の専門家、ポール・スケット医師は、「トーマス氏は2種類の抗うつ薬とパーキンソン病からくる手の震えや悪夢をコントロールする薬をやめてから、悪夢を見るようになっていたのではないか」と言う。

One of the effects of the hand tremor drug was to inhibit rapid eye movement sleep, he explained.
彼の説明によれば、手の震えを止める薬にはレム睡眠を妨げる作用がある。

"With withdrawal you get a rebound effect where the individual suffers more rapid eye movement and more dreaming," he said.
「薬を止めたことで反跳効果を生じ、レム睡眠が増幅する場合がある」と彼は言う。

"These can be very vivid and take the form of nightmares."
「その時に見る夢は非常に鮮明で、悪夢となってあらわれます」

Mr Thomas denies murder, but prosecutors are not seeking a guilty verdict.
トーマス氏は殺人を否認しているが、検察側も有罪判決を求めているわけではない。

Paul Thomas, QC, said he was seeking a "special verdict" of not guilty to murder due to "insane automatism" caused by an internal condition.
検察側ポール・トーマス王室顧問弁護士は、内的事情によって引き起こされた「異常な無意識的行為」による殺人により無罪とする特別評決を求めていると語った。

The defence is arguing the defendant strangled his wife of 39 years due to "non-insane automatism" - acting involuntarily while sleeping - brought on by external stress.
被告側は、被告が結婚して39年になる妻の首を絞めたのは「異常ではない無意識的行為」、つまり睡眠中の無意識の行為によるもので、外的ストレスによりもたらされたものであると主張。

Before Mr Thomas strangled his wife, the couple were disturbed by young men driving aggressively around a car park in the village of Aberporth, near Cardigan, on the west coast of Wales.
トーマス氏が妻の首を絞める前、若者の運転する車が轟音を立ててキャンピングカーのある駐車場を周回したことで、二人は邪魔をされている。

The defence contends this episode affected his sleep, and he strangled his wife thinking she was a burglar.
被告側は、この出来事が被告の睡眠に影響し、妻を強盗と勘違いして絞殺したとして争っている。

The jury has been told it can simply clear him of murder – as the defence wishes – or find him not guilty by reason of insanity.
被告側の主張するように殺人罪が成立しないのか、それとも心神喪失により無罪なのか…

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

いずれにしても「抗精神病薬の影響」は認められているようです。
日本の学会は、「アメリカではこうだ」「イギリスではこんな素晴らしい取り組みが・・」などと言っては研究費をふんだくり、市場の拡大に余念がないようです。

しかし忘れてならないのは、一つの制度の背景にはこうした司法制度を含めた文化があること。

果たしてこの事件、日本ならどうでしょう?

日本はこういう観点からの議論がまだまだ不十分なのでは?
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